尾張貫流槍術

 第十四世継承者

下村幸裕

〒463-0082

愛知県名古屋市守山区村前町151-3

■ 電話(090) 9263-5963

■ shimo@meigaku.ac.jp

  下村幸裕

由来

 貫流の始祖・津田権之丞信之は、明暦元年(一六五五)、尾張藩馬廻役津田太郎左衛門知信の次子として生まれ、幼い頃から諸般の武術を学んだ。特に槍術を好み、「伊東流」を虎尾三安の門人・森勘兵衛に学ぶ。勘兵衛が尾張藩を退去後も、さらに佐分利円右衛門忠村(尾張佐分利流)を師とし、十六歳にしてその奥傅を得、以来朝鍛夕錬し、ある日、豁然として「横手長短心理一貫」の極意を自得し、管に活機の妙あることを知り、新しく一派を立て貫流(津田流・津田貫流)と称した。
 信之は、元禄五年(一六九二)、尾張藩槍奉行となり、三百石を賜った。尾張藩主徳川吉通は、殊の外熱心で、他藩に伝えることを禁じたことから「御止流」ともいわれた。
 この流儀は、槍・剣二芸は「車の両輪、 鳥の双翼の如し」、「槍法を知らずして刀術を語ることなかれ、刀法を知らずして槍術を語ることなかれ」と伝えられ、「とのもの太刀」として新陰流、神当流、円明流などの伝来の技も修練している。

系譜

(大祖・伊東流)伊東紀伊守佐忠-落合長門守康正-高木刑部左衛門昌秀-(覚天流)小笠原内左衛門貞春-(虎尾流)虎尾紋兵衛三安-(尾張佐分利流)佐分利円右衛門忠村-(貫流流祖)津田権之丞信之-津田権之丞親信-津田権之丞信章-津田権之丞信富-天野宇平太信光-天野八郎信友-(旧・武徳会槍術範士)佐藤政五郎政之-神戸金七武保-加藤伊三男保之-下村幸裕

流儀の特徴

貫流の槍は三・六メートル(二間槍)。これに「管」を通して用いる。特徴は「管」を有効に遣い、敵の刹那の崩れを見逃さず、螺旋を描いて素早く繰り出し、繰り引くときのスピードと破壊力にある。流儀では、「試合に始まり形に終わる」とされ、独自の工夫による防具を着用した地稽古を中心に行う。

伝承されている伝書

 主な古書として「先師伝来二巻」(伝上泉伊勢守自筆)、「疋田殿自筆書二巻」(疋田豊五郎自筆)がある。
 新陰流兵法として「太刀目録」「截合目録」「没滋味目録」を骨子として、柳生兵庫助利厳(如雲斎)の「始終不捨書」を合わせて四巻ある。
 その他多数の伝書も有している。

活動状況

年間を通じ、各種古武道演武大会で演武を行い、伝承と普及に努めている。また、日本古武道協会、古武道振興会の主催する大会、全日本剣道演武大会などの大会に参加する一方、大学・高等学校での講座・講義なども積極的に行っている。

●稽古場及び支部
 ▽春風館道場
  〒454-0821 名古屋市中川区宗円町2-24
  電話(090)9263-5963
  shimo@meigaku.ac.jp
  稽古日 毎週木曜日・金曜日・土曜日 午後7時~10時
 ▽支部 関東支部(神奈川県鎌倉市)
  支部長:赤羽根龍夫
 ▽支部 東春風館道場(海外統括支部)
  支部長:Hunter B Aimstrong
打・神戸信夫 仕・下村幸裕打・神戸信夫
仕・下村幸裕
打・神戸信夫仕・下村幸裕打・下村幸裕
仕・下村直樹