天道流薙刀術

 第十七代宗家

木村 恭子

〒167-0052

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  木村 恭子

由来

 天道流の始祖は斎藤判官伝鬼房である。伝鬼は常陸国井手(茨城県)に生まれ、塚原卜傳の門に入り刀槍の術を学んだ。大勢の門弟の中で群を抜いていたが、技の未熟を深く心に感じ、鎌倉鶴ヶ岡八幡宮に百日参篭をなし、天正九年十一月二十一日満願の夜、夢の中に捜し求めていた剣の妙技が記された一軸の巻物を天から授かり、誠の道にかなう妙技を得て一流を興してこれを天流と称し、後に天道流と改めた。
 これにより諸国を巡り修行を重ね、京都ではその剣名が上聞に達し、「一刀三礼」の秘剣を天覧に供したといわれている。諸国修行を終えて郷里井手に居を構えて名声を馳せたが、霞神道流・真壁道無の門下、桜井大隈守と決闘、射殺される。
 その際に示した矢切りの術を「一文字の乱」といい、いまなお天道流の基本とされている。伝鬼房の最期を見届けた弟子の小松一卜斎が伝鬼房の実子・法玄にこの技を伝え、法玄は二代目を継承し、その流儀は現在まで薙刀、二刀、剣、鎖鎌、小太刀などとして伝承されている。

系譜

流儀の特徴

天道流は形試合、即ち形そのものが真剣試合と同じとされている。相手の動きに従い、千変万化、無理なく合理的に薙刀の筋条を正しく押し切り、引き切り、あるいはエグリ突く。腰の開き、組足の力に特徴がある。
 《天道流兵法序歌》
 「極意とて別にきわまる事もなし たえぬ心のたしなみを云ふ」
 「兵法は目つけ手のうち心持ち 懸待の間を常に忘るな」

活動状況

眞月会という会を起こし、各地で指導にあたり会員を作り、年に二度か三度の研修会を開き一堂に集まり、後世に正しく伝承されている業と心を伝えるため研鑽に励んでいる。また年に一度大会を開き、成果を発表している。

●稽古場及び支部
 ▽修武館
  〒664-0858 兵庫県伊丹市西台2-2-9
   電話(072)772-3333
   稽古日は毎週火曜日及び毎月第2日曜日
一文字ノ乱一文字ノ乱 中段短刀留中段短刀留